2010年10月21日
新穂高〜槍平〜槍ヶ岳
10月19〜20日で今シーズン最後の小屋泊山行に出かけて来ました。
例年ならもうこの時期は3000m級の稜線は積雪があってもおかしくないのですが今年は気温高めでまだ雪は全く降っておりません。
上高地や東鎌尾根からの槍は何回も出かけていますが,新穂高からは今回初めてでとても楽しみです。
新穂高へは前日の夜8時30分頃到着、無料駐車場が深山荘のすぐ近くなので早速深山荘の露天風呂(500円)に浸かって、明日の為に疲れを取る。
その夜は車中泊で10時頃寝袋に潜り込むが,これが又快適でグッスリと翌朝6時まで寝込んでしまいました。
一日目は新穂高(標高1100m)を7時20分に出発、登山届けを書いてまずは白出沢に向けて右又林道をユックリ歩き出した。
1時間程で牧場のある穂高平小屋に到着、小屋と言っても今は何も営業していないようだ。更に1時間程で白出沢出合に着き、ココまでは林道だがここから登山道になる。ここから右に白出沢を詰めれば先日登った穂高岳山荘のある白出のコルに出るが標準コースタイムだと7時間掛かる。
私は白出沢を渡って更にまっすぐ進みまた1時間10分で滝谷避難小屋に着いた。↓
この辺りから滝谷方面を見上げるとすぐ近くに滝が見えしばらく行くと北穂高岳の南のドームが見えた。
滝谷避難小屋から又1時間で槍平小屋に着きここで時刻は11時30分となり昼食とする。槍平小屋は今季の営業は終っているがとても休み易く寛げる場所だ。ここで今回新しく買った小型キャンピングガスを試してみると着火一発OKで即座にカップラーメンが出来た。
この槍平小屋(標高1980m)はトイレも水もあり時間があれば一泊して行きたいところだ。この今回初めて歩く新穂高からのルートは紅葉という点では上高地からの梓川沿いのルートに比べるとちょっと見劣りがするような気がするが、常緑樹が多いからかも知れません。
ここで、登山地図を広げて見るとココから槍ヶ岳山荘までは標準コースタイムで5時間となっているのでちょっと急がねばと12時ちょうどに槍平小屋を出発、天気は良いので快調に登る。
標高2300m付近でもう遥か上の方に槍ヶ岳山荘が見えてくるがまだまだ時間は掛かる。
この辺りからは100m置きに標高が表示されていて分かり易い、ルートはこの飛騨沢を詰めるコース以外に尾根上を上るルートもあるようだ。
標高2500m付近で千丈沢乗越との分岐を越えると登山道は勾配を増しジグザグに進むようになり
標高の高い峰々が見えてきて、とうとう、午後2時30分に飛騨乗越(3030m)に着いた。↑
ここで初めて槍の穂先が見えた。
飛騨乗越からの笠ヶ岳(2897m)
ココから槍ヶ岳山荘は10分ほどで,山荘のテント場を通り午後2時50分、槍ヶ岳山荘に着いた。
槍ヶ岳山荘前から見た、大きな常念岳、横通岳、東鎌尾根、尾根上の小屋がヒュッテ大槍、下の小屋が殺生ヒュッテ、槍沢↑
槍ヶ岳頂上への二段ハシゴ、ココを登れば頂上です。この下にもハシゴ、鎖場がある。
槍ヶ岳山荘から頂上へは往復1時間くらい必要です。
頂上からの大喰岳、南岳、穂高方面
頂上からの北鎌尾根、針ノ木岳、白馬方面
頂上から下降時、槍ヶ岳山荘を望む↑
槍ヶ岳山荘前で↑
山荘の玄関のすぐ前なのでスリッパを履いております(笑い)
一日目はこんなに天気が良かったのですが・・・。
白出出会いの紅葉↑
2日目は西鎌尾根から樅沢岳、双六小屋を経て弓折岳から鏡平経由で新穂高に下山する予定でしたが、天候は朝からガスが掛かった状態、前日の予報ではそんなに悪くなかったのに、ガックリ!
朝食を済ませ、しばらく天候快復を待つが一瞬ガスが晴れて槍の穂先が見えたが、また見えなくなった。午前8時まで待つが快復の兆しは無く仕方なくそのままダイレクトに来た道を新穂高まで下山する事にしました。
途中、白出出会いで昼食をとり新穂高に午後2時30分に到着、日帰り温泉「ひがくの湯」(700円で疲れを癒し白馬に帰りました。この立ち寄り温泉で錫杖岳(2168m)を眺められたのは良かったです。
2010年10月13日
涸沢の紅葉はサイコー
10月11〜12日までご近所のお友達と3人で穂高涸沢に出かけました。
三連休後の晴天で混み具合が心配でしたが過去20回くらい涸沢に出かけている内で最高の人出となり登山路も涸沢カールも人、人、人で涸沢ヒュッテも超満員でしたが、紅葉もサイコーの鮮やかさで全員、大満足でした。
初日は朝4時30分起きと驚異的な早さで5時10分前にはRさんが来た。素早くクルマを上高地に向けて走らせ途中T子さんを乗せて沢渡駐車場に向かう。沢渡からタクシー(4000円)で上高地に入り8時10分に上高地をでた。
天気は快晴、河童橋で穂高方面の写真を撮って、まず明神に向けて歩き出す、上高地を出ても道は行列状態で前に20人くらいの団体さん、上る人降りてくる人でこんな光景は始めて見ました。
上高地はまだ紅葉には早いですがあと一週間もすればよい状態になるのではないでしょうか。
明神を過ぎて左に明神岳を眺めながら進むが、同行の女性陣はこの明神岳にエラク感動しております。
横尾に着いてもベンチに座る所も無い様で、少し休んで本谷橋に向かうと今度は壮大な屏風岩が見えてくると女性陣はまたまた大感動して大喜びでこんなに喜んで涸沢に着いたらどうなるのかな?とか想像していると本谷橋に着いた。
ココで昼食とするがせっかくキャンピングガスを持って来たのに私が「みどりのたぬきソバ」を忘れてしまって、仕方なくRさんの「カップヌードル」を3人で分けて食べる(泣き)
ゴキゲンで上るT子さん↑
昼食後、登山路は上り勾配となって来て、横尾本谷とノ分岐を過ぎる頃ペースが落ちて来た、そしてSガレ辺りから紅葉が一段と鮮やかになってきて撮影の為更にペースは落ちる、更に涸沢ヒュッテの屋根が見える辺りではもうRさんは「キレイね!」の連発、ちょっとした興奮状態であります。
そんなこんなでヒュッテに着いたのは大幅に遅れて3時20分頃で、ヒュッテのフロントでチェックインするのも行列で、おワン娘のお友達のS子さんと3ヶ月振りにお話しました。
涸沢ヒュッテ(標高2350m)直前の紅葉↑
チェックイン後はヒュッテのテラスでコーヒー、飲んだり、山を眺めて無事到着して安堵感が漂う。
涸沢ヒュッテの夕食↑
この日の宿泊は250名という事で夕食は4時30分からスタート、我々は5時30分に食堂のテーブルに座ることができ、まずはワインで乾杯し、涸沢到着を祝った。
夕方、外に出てみると前穂、奥穂が姿を現していた。
ヒュッテの部屋は暖かく快適で女性陣にも好評である。
夜は皆疲れの為か又、翌日の奥穂高岳アタックの為か7時30分頃には寝てしまった。
二日目も朝4時30分起床、5時朝食で、外へ出てみると天候はうす曇りで気温は6度、山は全部見えております。今日は奥穂高へアタックし午後からその足でパノラマコース経由新村橋の降りて上高地まで下山せねばならないので時間の配分が難しい、朝食後部屋でストレッチしながら今日の段取りを考えるが、どう考えても時間が押してくる。
結局、奥穂高アタック隊は私とT子さんだけ、Rさんは涸沢カール内のお散歩だけとなった。
カールと女性陣に説明すると、「それはポテトチップスですか?」と聞くのでオカシクテ皆で笑ってしまった。
見晴らし岩付近からの涸沢カールと常念、蝶ヶ岳
いよいよ6時10分二人は涸沢ヒュッテを出発、Rさんも「見晴らし岩」付近まであとを付いて来る。「見晴らし岩」から下を見ると涸沢ヒュッテがチッチャく見えその向こうには常念や蝶ヶ岳も良く見えている。
その後ザイテングラードに取り付いて、順調に高度を稼いでいく。春にスキーで滑った小豆沢がすぐ横に獅子岩も反対側に、涸沢槍の最低鞍部も懐かしい。
涸沢から奥穂高までの標高差は800mあまりである。まずはユックリとでも確実に白出しのコルにある穂高岳山荘を目指す。
2時間ちょうどで穂高岳山荘に着いた、いいペースである。次は眼の前のハシゴと鎖場である。
T子さんはスリリングな場所は平気みたいで「三点確保で慎重に行け」と言うとその通り何無く実行していた。ハシゴと鎖場を過ぎると後はフツウの道を進むだけだが稜線に出ると飛騨側から冷たい風が吹きつけて来る、涸沢とは気象が全然違い一旦脱いだダウンジャケットを又、着込む羽目に。
ココで高度は3100mを超え、酸素は平地の70%しかない、T子さんもちょっと苦しそうだ。
ジャンダルムが見えた↑
穂高岳山荘から40分ほど来たところで突然ジャンダルムが見えた、その頂上では誰かが手を大きく振っている登頂を喜んでいるように見える。そして次の瞬間奥穂高岳(3190m)頂上に着いた!涸沢ヒュッテからちょうど3時間である。
ジャンダルムをバックに登頂記念撮影↑
奥穂高岳は国内第三位の高さを誇りココから眺望は素晴らしいものであるが今日は槍ヶ岳は見えない、が前穂高、北穂高、涸沢岳、南アルプス北岳、富士山、常念、蝶ヶ岳、眼下に上高地が良く見えております。
頂上で眺望を楽しんだ後は時間もあまり無いので下山し始め、穂高岳山荘に戻って、ココでコーヒータイム(500円)とした。
穂高岳山荘真上からの涸沢岳、北穂高岳↑
10時30分穂高岳山荘を出発、Rさんの待つ涸沢に向けてザイテングラードを下り始める、スキーならココから涸沢ヒュッテまで15分で着くのですが・・・。
奥穂高岳登頂に成功した二人の足取りは軽い。今回は全てがラッキーだったと思う天候が良くても強風だったりすると頂上は踏めなかったでしょうし、とにかく全てがうまく行った感じがする。
涸沢カールから北穂南稜を望む↑
11時45分に涸沢ヒュッテに戻って来ました。Rさんも笑顔で迎えてくれ登頂成功の報告をし、お腹ペコペコなので売店のラーメン(800円)を注文しヒュッテのテラスで食べた。
やはり予想以上に時間が掛かったのでパノラマコースでの下山を断念し、素早く昼食を済ませS子さんに帰る旨を伝え、12時30分下山し始める。
満足感一杯に下山する二人↑
帰りも相変わらず紅葉はキレイだが、名残惜しいが急がねば明るいウチに上高地に着けない。
下山中も登ってくる人、大変多く、本谷橋まではすれ違いで時間が掛かり、結局上高地に着いたのがうす暗くなった5時30分であった。
2010年10月08日
秋本番、爺ヶ岳〜種池山荘〜岩小屋沢岳から針ノ木岳
10月7.8日と扇沢から上がり、種池山荘から新越ルートで針ノ木岳から扇沢へ戻るビックトライアングルコースに挑戦いたしました。
このルートは一言で言えば剣、立山展望コースでとにかく眺望、見晴らし、紅葉が素晴らしい!
初日は朝7時20分扇沢出発、柏原新道入り口付近の駐車場はほぼ満車で,やはりこの時期の紅葉人気の程が伺える。
柏原新道はとても歩き易い登山路で体力の無い人でも大丈夫そうです。
標高2000mの石ベンチを過ぎる辺りから木々の紅葉は鮮やかになり始め,この付近は黄葉が多い。
上りながら最初は針ノ木や岩小屋沢岳などが見えていて,本日中に針ノ木小屋まで行く予定だった。
しかし、鉄砲坂を過ぎる辺りから信州側からガスが湧き上がり,種池山荘に着いた10時10分頃には爺ヶ岳も針ノ木方面も全く見えない状況であった。
標高約2000mの石ベンチで10分間休憩。ビスケットを食べる。
標高2300m付近、稜線に山荘の屋根が見える、もう少しで種池山荘だ。アミノバイタルを飲む。↑
紅葉のナナカマドと爺ヶ岳↑
ガスが晴れるか?少し種池山荘の中で待つが11時になっても針ノ木方面は晴れなくて鹿島槍方面だけがうっすらと見えているのでココで決断して、今日はこの種池山荘に泊まって明日新越ルートを行くことにしました、何故なら今回のメィンはこの種池山荘から針ノ木までの新越ルートだから、何としても山の見える時に歩きたいからです。
なので昼食に種池山荘のラーメン(800円)を注文するがこれが結構旨い!そのあと爺ヶ岳に上り始めるとガスは少し晴れて頂上が見えてきた、冷池山荘も見えているが鹿島槍はガスの中。
爺ヶ岳南峰(2670m)にて、後ろは鹿島槍だがガスで見えない↑
中峰にも行ってみた、北方峰にも行ったが場所が分からず?帰って来ました。
この爺ヶ岳に上る途中から左下を見下ろすと大きな沢が黒部渓谷に向けて落ちているがこの沢が捧小屋沢でその先は十字峡でありその向こうは剣沢である。春スキーでこの沢を滑り降りて黒部渓谷を横断すると言う壮大な夢も広がる。
PM3時20分頃種池山荘の戻ってチェックインするが部屋は何と個室!しかし部屋の中は寒い!
ホッカイロを貼るがそれでも寒くコーヒー(500円)を注文すると何と喫茶室があり、そこは暖かだ!
夕食時、宿泊者全員の顔を合わせるが若い人はいない、夕食の内容は普通で缶ビール一本買ったが半分くらい残してしまった。
夜、窓の外を眺めるがガスは晴れず星も見えない、とにかく寒いのが悩みの種で喫茶室とロビーのテレビの所を行ったり来たりだ。
朝の鹿島槍 ↑
朝一番、部屋の窓からこの鹿島槍が見えて大喜び!
昨年はココからあの鹿島槍を越えて五龍岳から唐松岳まで縦走したのが懐かしい。
朝の種池山荘と立山↑
朝5時頃目を覚ますと窓から鹿島槍がぼんやり見えており、ヤッター晴れたと大喜び!
この種池山荘は前にも書いたのですが条件の良い山小屋で稜線上にあるので眺望はサイコー!
後ろを見れば大きく鹿島槍ヶ岳、左は剣、立山、右に爺ヶ岳、前はでっかく蓮華岳、針ノ木、岩小屋沢岳と素晴らしい!
鹿島槍と牛首山 ↑
鹿島槍から黒部渓谷に向けて落ちていく尾根が牛首尾根であるが、その途中にポコンと盛り上がった山が牛首山であり、この尾根に登山路は無いようだ。
この牛首尾根が黒部渓谷に落ち込んだ場所が捧の木平である。
針ノ木岳遠望↑
二日目は針ノ木小屋まで稜線を縦走してそこから扇沢へ下山の予定である翌日がお天気良ければ蓮華から船窪山荘まで足を延ばしたいがお天気悪そうなので今日中に扇沢まで下山する予定。
新越山荘↑
種池山荘から新越山荘までも剣、立山の眺めは最高である。
もう営業期間の終わった新越山荘を過ぎると鳴沢岳でドンドン立山の雄山、大観峰が近着いてくる。
赤沢岳の手前で突然、雷鳥が現れる、まだ子供のようだ。
赤沢岳から見下ろす黒部湖↑
この山の真下をアルペンルートのトンネルがありトロリーバスが走っている。
やっとスバリ岳頂上に着いた↑
ここで昼食とした眼下に黒部湖が良く見える。
午後1時40分やっと針ノ木小屋に到着、種池山荘から6時間40分掛かった。
針ノ木小屋でコーヒーを飲みながらオーナーにいろいろ話を聞いて、今年は紅葉が10日ほど遅れているとのことでしたが小屋付近から針ノ木谷方面を覗き込むととてもキレイな紅葉でした。
その後2時ちょうど小屋を出て扇沢に4時30分頃着いた。