2011年07月16日
夏山第二弾、涸沢から奥穂高岳
最低コル付近からの前穂北尾根↑
梅雨があけ一気に真夏がやって来て昨日まで穂高、涸沢に上がって来ました。
13日は朝ユックリ、ウチを出て上高地を昼前にスキーを担いで自転車で出発、横尾からは歩きで本谷橋まで45分、本谷橋から涸沢までは1時間30分でPM3時30分に涸沢ヒュッテに到着、心配した夕立もなく穏やかな涸沢に着いてホットしました。
外のテラスに出て穂高の山を見回すと雪は昨年より少ない!6月までは昨年より多かったようだが一週間前の豪雨でかなり融けてしまったようでスプーンカットのもなっていて落石も多くスキーはあまり楽しめそうに無いので山登りを楽しもう。
前穂北尾根の56のコルは雪が直下で切れており56のコルまで上がるのは難しそうだ。
この北尾根をコルから前穂頂上まで上るのはとても難しくクライミング屋さんで無いと無理かも?
涸沢ヒュッテのお友達のS子さんは今は休暇中で海外旅行に出かけているそうだ。
初日はヒュッテの宿泊客も20人くらいと少なくスタッフの方が静かな部屋を用意して下さり、ユックリ休む事ができた。
テント村も8張りぐらいのテント数で静かだ。
奥穂高岳頂上(標高3190m)国内第3位↑
二日目も朝から快晴、AM8時スキーを担いでまず穂高岳山荘を目指す、この時期は殆ど夏道が出ているので涸沢小屋の前を通ってザイテングラードの小尾根に取り付き高度を上げて行く、ザイテングラードは急傾斜の少尾根で眼下に涸沢ヒュッテがドンドン小さくなって行きます。
ザイテングラードの左側には帰りにスキーで滑り降りる小豆沢が見えるが雪は少なく途中で切れていてまたかなりスプーンカットになっており昨年より状況は悪い。
ザイテングラードに咲くミヤマキンポウゲ↑
二時間ほど掛かってヤット穂高岳山荘のある白出のコル(標高2983m)に到着、小休止し、ココにスキーとザック全部をデポし、クライミングジャケットだけ着込んで奥穂にアタックいたします、最初はハシゴと鎖場、それを過ぎると緩やかな登りで30分ほどで、ジャンダルムが見え奥穂頂上に着いた、時刻は11時10分である。
今年こそ登ってみたいジャンダルム↑
奥穂頂上からは1週間ほど前に上った鏡平、弓折岳、双六方面も時折見えるが飛騨側からは良くガスが出て来るのではっきりは分からない。
奥穂アタック時に穂高岳山荘からまずこのハシゴと鎖場を通過する
落ち着いて登り降りすればまず問題ない、すれ違い時は登り優先ではあるがそこは譲り合いの精神でいきましょう。 くれぐれも人工落石には注意を払って下さい。
可愛らしいイワカガミも咲いていました↑
奥穂から下山途中に撮った快心のショット(自分ではそう思っている)(笑い)↑
手前から、涸沢岳、北穂、大キレットを越えて南岳、槍ヶ岳とバッチリ撮れた!
穂高岳山荘に戻り昼食に涸沢ヒュッテから持ってきた弁当に穂高岳山荘のラーメンも注文して豪華に昼食を済ませ、いよいよココから涸沢ヒュッテまでの高度差にして700mをスキーで滑り降りるが最初が一番急で小豆沢は真ん中に大きな岩が露出しており山荘の人によると岩の周りはシュルンドになっており危険だから止めた方がいいと言われたが、あのザイテングラードをまたスキー担いで降りるのも大変で、ココは何度も滑り降りた場所なので思い切って滑り降りる事にした。
出だし4ターンほどで岩に近ずき雪が大きく割れているのが見えビビルる! がココは横滑りを使ったりなりふり構わず安全に高度を落として行った、 岩を過ぎると斜度も緩みホットして自在にターンして降りて行くが今度は石が多くて快適な滑りとは行かない。
5分ほど滑り降りると雪が途切れており一旦スキーを外して雪のある所まで移動して又滑り出し、これを4回くらい繰り返してPM2時頃ヤット涸沢ヒュッテに戻るとヒュッテのオワン娘が優しく迎えてくれて、部屋に戻って大休止だ。
部屋で昼寝してまた外テラスに出てみると先ほど自分が滑ったシュプールがクッキリ残っている、広い涸沢カールに自分だけのシュプールが刻まれて大満足である(他に誰もスキーを滑る人は居なかった)
獅子岩真横から奥穂を見る(このショットは一般ルートからは撮れない)↑
最終日、今日も泊まって明日帰ろうかとも考えたが明日から海の日の連休で混雑すると思い今日午前中,最低コルまで登って昼から下山しようと決めた。
朝、またまた快晴の中ヒュッテ後ろからいきなりシールで登り始める、スキーを担ぐよりこちらのほうが効率が良い、雪が切れたところはまたスキーを一旦外し雪のある所まで移動しまたシールで登り始める、突然奥穂稜線付近からの猛烈な落石がありビビッタ。1時間ほどで獅子岩(標高2650m)付近まで来た、獅子岩の周りはお花畑である。
登りながら楽しめるハクサンイチゲ↑
ココから最低コルまでは以外と近くに見えて、楽勝かなと思ったのが間違いで、標高2800m付近でシールを止めてスキーを担いでアイゼン登高に切り替えるがもう少しなのだがナカナかコルに着かない、
最後は斜度が45度くらいでしょうか、大幅に時間オーバーでAM10時50分、最低コル(標高2990m)に着いた。
最低コルのお花畑↑
ザックを下ろし、アイゼンも外して稜線(涸沢岳と北穂の縦走路)まで上がってみると真正面に笠ヶ岳が見え真下に蒲田川が見える。 縦走路は誰も歩いていない、ココにスキーをデポして北穂まで行って来るのも面白いかも。
結構時間も食ったので急いで滑走準備してドロップイン。
最初はキレイな雪面で快適にターンを続ける獅子岩から下はスプーンカットもひどくなりまた石も多く慎重な滑りとなる。
12時15分にヒュッテに戻るとS子さんも休暇から戻り9ヶ月ぶりの再会に話が弾んだ、私は帰りを急ぐのでお昼にラーメンを注文し、ヒュッテの玄関前でオワン娘さん達と記念写真撮って足早に横尾に向けて下山し始めた、下がるにつれ段々暑くなってきてその中登ってくる人も多く皆暑くて疲れた表情であります。
本谷橋で少し休んで横尾までは40分で歩き隠してあった自転車にまたがり一目散に上高地まで降りた。
上高地もまだ人出はそれ程でもなく、ここでソフトクリームとアイスコーヒーを頂き後は又自転車で釜トンネルを通って沢渡駐車場まで走り降りた。