2015年09月19日

ノシャップ岬から知床までオホーツク自転車旅行!



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夏の終りのビッグイベントとして9月13日から18日まで北海道最北から知床羅臼まで大自転車旅行を敢行致しました。
13日は羽田発10時30分のANA便であっと言う間に稚内へ、飛行機はホント早い!
天気は良好、気温17度とちょっと低目だが大丈夫。
稚内空港から昨年も利用した稚内全日空ホテルまでは自転車でも40分くらいで到着、初日の夜は居酒屋「竹ちゃん」で明日からの旅の安全祈願を行う。
稚内全日空ホテルは利尻、礼文に行くときにも利用する海に面したとても居心地の良いホテルである。
二日目、今日はいきなり過去最高の距離を走ることになった。私の今までの1日最高走行距離は80キロであり今日は裕に150キロを超えることになるのでちょっと不安である。
朝8時ホテルを出発、まずノシャップ岬を目指す、12分でのしゃっぷ岬に着いた。
ノシャップからはオロロンラインを南下、右に昨夏に登った利尻が良く見える。
それにしてもこのロードはどこまでも真っすぐでクルマも少ないが風が逆風なのでスピード出なく疲れる。
2時間掛って稚咲内に着きここを左折してサロベツ原生園に向かう。
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サロベツ原生園は今はあまり花も咲いていなくて静かだ。
サロベツ原生園から豊富まではすぐでここにかつ丼で有名な「丸勝亭」があり早速そのお店を見つけ名物のかつ丼に有り付く。
さてかつ丼も食べて満腹になったがこの後が恐怖の山越えである。
何が恐怖かと言うと山が険しい訳では無くこの豊富からオホーツク側の浜頓別までの道道84号線は道中
民家、お店などは全く無くおまけにケイタイの電波も入らないという完全な原野なのである。
ということはその間でケガとかパンク、などのトラブルが有れば最悪58キロを歩いて踏破しなければいけないという現実があるのだ!
おまけにこの区間はエスケープ交通機関も無くとにかく浜頓別まで行けば後は今日の宿「ホテルニュー幸林」
までバスも有るので辿り着ける。
道道84号線に入ればひたすらペダルを漕ぐだけ、行き交う車は20分に1台通るのみ、天気が良いのが幸いした!
前回ここにチャレンジした時は一部砂利道があったがそれはもう無かったのでラッキーだった。
休みなしで必死でコグこと2時間20分やっとのことで浜頓別のクッチャロ湖が見えて来た、前回はここでキャンプしたのが懐かしい。
無事浜頓別に着いたのでとりあえずセイコーマート(コンビニ)に入って栄養補給する、すると入ったとたんに夕立がザァーっと来た、ラッキーだった、後10分でも遅ければずぶ濡れになっていただろう!
今回の旅はこのラッキーだったと言えることがこの後も何回も続いた。
セイコーマートに入って40分過ぎても雨は止まないのでここから枝幸までの30キロはバスで輪行するしかないかと思っていたら4時過ぎに雨が止んだ。
そこであと30キロを頑張って走ることにした。
国道238号線を必死に走るがここは時々大型車が追い抜いて行ってちょっと恐い。
長い北国トンネルは緩い登りこう配になっていてスピードは出ない、白馬でも糸魚川まで出る国道はトンネルが多くて自転車はとても危険だ。
トンネルを抜けるとそこは神威岬というとても綺麗な海岸だ。
そこで一息ついて海を眺める。
そこから枝幸のホテルニュー幸林まではもうすぐ着くことができた。
時刻は5時30分だった、本日の走行距離は何と163キロ!新記録である、明日はもう少しノンビリ走りたいと思った。

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オムサロ原生花園、何とも美味しそうな名前だ↑

ホテルニュー幸林はユニークな宿だった。どうも町営の施設らしく日帰り入浴のお客さんがヤタラ多くて観光目的の宿泊客は少々戸惑うでしょう。
フロント係りも女性は合格点だが男性スタッフのおじさんは全く役場の職員そのままという感じで味気ない。
しかし夕食は毛ガニが付いたり魚も新鮮で値段の割には良かった。
朝、窓から外を見るとリフトらしくものが掛かっていて後で聞いたらやはりスキー場だということで嬉しくなった。
三日目はこの枝幸〜流氷の街紋別まで93キロだ。
今日は道中目立った観光スポットは無いが珍しい地名の街がある。
一つは雄武町と興部町、それからオムサロ原生花園である。
最初はおうむ町、次はオコッペと読みます。
雄武町には景勝地として日の出岬というスポットがありリゾートホテルが一軒建っております。
興部町はあまり何もなくオコッペ牛乳が印象に残っているだけかな?
オホーツク沿いにユックリ南下して行きますが昨日は頑張りすぎた様で左ひざが痛くなって来た。
今日、何とか紋別まで頑張って明日は休みにしようかなと考え出した。
マァ、今日は93キロなので昨日に比べれば軽いもんだとちんたら走っていても3時ごろオムサロ原生花園に着き一休み。
紋別に関しては今まで訪れたことが無く知識もあまりないのですが最近、流氷の街として名前が知られる様になったのかな?空港もでき羽田からの定期便が飛ぶようになって訪れる人も増えたのでしょう。
紋別の市街地に入って行くがなかなか今日の宿「紋別セントラルホテル」まで辿り着かなくて探していたら漁港のすぐ近くで見つけることができた。
紋別セントラルホテルは素晴らしい宿でした!
フロントスタッフは親切でお食事処もメニュー豊富で北海道の新鮮な魚介類を提供してくれます。
中でもお奨めはカニしゃぶ鍋でお値段も1650円とお手頃な料金となっています。
食後温泉に浸かったが浴室が暑過ぎあまり快適とは言えなかった、ただ温泉の横には休憩室がありマンガ本や新聞などが置いてありまたマッサージ器も無料でとても良心的である。
四日目
今日は自転車を漕ぐのは止めて輪行で知床のウトロまで行くことにした、なぜならまだ左ひざが痛いのと休養のためである。
交通手段は当初レンタカーを予定していたが連休前で何処も空いていなくて考えた末
紋別〜網走〜ウトロへはバス、列車、バスで行くこととした。
ルートは紋別バスターミナルからJR石北線遠軽駅まで北紋バス。遠軽駅から網走までJR特急。網走〜ウトロは阿寒バスの空港エキスプレスで行くことができる。
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JR遠軽駅↑


朝9時10分のバスに乗った、遠軽までは1時間20分くらいで少しの乗り継ぎでJR特急列車がホームに入って来た、かなり古い車両だ、
この列車で1時間50分ほどで網走に着いた。
網走からはまたバスで3時30分ごろウトロに着いた。
知床は6年振りだろうか?
知床には世界遺産になる前からも何回も来ていたような気がする。
今日の宿は国民宿舎「桂田」で前回も利用した。場所は分かり易くウトロバスターミナルから知床峠方面に自転車だと3分くらいのところで海が良く見えてロケーションは良い。
あまり良くないのは建物古く、トイレ、洗面は共同、風呂は温泉ではあるが小さいことぐらいかな?
しかしそれに勝るいいところが一杯あるのが今回分かった、

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国民宿舎「かつらだ」の美人お姉さん↑

スタッフはとても親切(雨降りで困っていたらいろいろ便宜を図らってくれた)、食事は値段の割には良い、
(別注で毛ガニ、ラム肉などを注文することができた)
五日目
朝起きてビックリ雨だぁ、天気予報は晴れだったのにガックリ!
今日はメィンの知床峠越えなのにどうしよう?
9時なっても雨止まないのでとりあえず知床自然センターまで行って天候の回復を待つことにした。
すぐに自然センターに着いた、懐かしい!
初めて知床に来た時にここでビッグな映像のダイナビジョンを見て感動したものだ。
ここからプレぺの滝や知床五湖にも行くことができる。
昼になっても雨は止まないので仕方なくバスで知床峠を越えて羅臼に行くことにした。
羅臼は晴れているだろうと読んだ。
自然センター12時38分のバスで羅臼に向かった、知床峠は標高739m、天気が良ければ海抜0mからのヒルクライムが楽しめたのに残念!
羅臼の今日の宿「峰の湯」の前でバスを降りた、案の定晴れていた。
この「峰の湯」に初めて来たのは15年くらい前だ、この「峰の湯」はロケーション、お湯、露天風呂、
部屋、食事どれもとても良くまた私のお気に入りなのだがどうもお客様は多くないようだ。
羅臼はウトロに比べ人気が無いのか?
私はウトロもいいが羅臼が好きだ。国後が見え、お湯も良く、漁港があり山あり、海ありでまたドラマ「北の国」のロケ地にもなったのでとてもいいところだ!
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峰の湯の毛ガニ↑

晴れて時刻もまだ早いのでまた自転車を組み立て、羅臼の道の駅に行って見た。
道の駅の中の舟木水産で毛ガニ、タラバ蟹、花咲ガニを買って家に送った。
この舟木水産は道の駅の近くでドラマ「北の国」で登場した「純の番屋」を移築、利用して食堂も経営していて羅臼の観光名所の一つとなっている。
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花咲ガニゲット↑

この後同じドラマに出ていた「ゆいちゃん」が務めていたコンビニを探そうと街中を少し走ったが分からないので止めた、
今度は露天風呂「熊の湯」を見に行って、また次に羅臼ビジターセンターに立ち寄り、明日のことも気がかりなので「峰の湯」に戻った。
明日は最終日であり羅臼〜中標津空港までの67キロを走るというビッグロードが待っている。
そして中標津空港を14時30分発のANAで羽田へ帰る予定である。
走行距離67キロは普通なら問題ない距離であるが明後日からシルバーウィークなのでこの便を逃すと連休明けまで帰れないという最悪の事態も起こり兼ねないのでちょっと緊張する!
さて宿で露天風呂に入り食事会場に行くととっても豪華な料理がずらりと並ぶ、毛ガニ、ステーキ、刺身、茶碗蒸し,ホッケ、ホタテとどれもおいしそうだ、これで13000円は安い!
もうすっかり満腹になりご機嫌で部屋に戻りテレビのスイッチを付けるとここでとんでもないニュースが飛び込んで来た。
南米のチリで大地震があり津波が明日未明に日本にもやって来る可能性が有るとのことである。
チリから津波が来るとこの知床半島にも来るのかな、来れば明日のルートの国道335号線はその三分の二が海沿いを走るので通行止めになるのかな?という風にいろんなことが頭の中をぐるぐる廻る。
まぁ来ても70センチくらいというから大丈夫だろうと早い目に寝た。
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峰の湯の豪華な夕食↑


六日目
朝5時30分頃目が覚め念のため情報を確認しようとテレビをつけるとNHKで気象庁が津波注意報を出したと報じている、画面ではこの知床半島も入っているではないか、慌てて飛び起き出発の準備をし、国道が通行止めになれば万事休すなので役場に電話すれば国道は羅臼町内は大丈夫とのことであったがこれでは一刻も早く中標津空港に到着した方が良いと考えこの際ビッグイベントを無にして6時40分発のバスで空港に向かうことにした
調理場に朝食もいらないことを告げてフロントでお会計をしていると高齢の料理長が出てきて「羅臼は大丈夫だ!国後島があるから津波も来ない、もうすぐ注意報も解除になるよ」と言われ私は一瞬、我に返ったようになる。
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熊の湯、目の前にキャンプ場がある↑

私は「まぁ大丈夫なんや、どうしてもだめならなるようになれ」と考えるようになりまた調理場に行って「やっぱり朝食食べて行く!」旨を伝えしっかり朝食食べて6時45分に自転車に跨り出発した。
出発して国道に出るとクルマは走ってるし海もなんともない、気が楽になって走っていると今度は小雨が降り出した。
ここでメゲテハならんとカッパも来て必死に走ると羅臼峠を越えた辺りから雨は止んできた。
後は国道335号線を国後を眺めながら2時間20分掛かって国道244号線との合流点まで来た。
そこは国道と国道の合流点だというのに信号機が無いのにビックリした!とまれの標識があるので止まって左右を見るが人もクルマも全くなく静かに横断した。
ここまで来れば空港はすぐで、道道774号で左折、ミルク牧場が連なる中標津空港に向けてラストラン!

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中標津空港ロビーにて↑
そして遂に9時55分中標津空港に到着、旅は終わった。
posted by ベルコート白馬 YU〜 at 12:04| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする